こんにちは村瀬です。
今回はヘアアイロン(コテ)とパーマどちらが髪の毛のダメージになるかを説明していきます。
結論から言うと何も対策しなければ『ヘアアイロン』の方が傷みます。
これは傷む原因がパーマとヘアアイロンでメカニズムが違うのでヘアアイロンの方が傷むって結論づけるのもおかしいのですが。
プロとしてヘアアイロンとパーマのダメージについて解説していきます。
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パーマとヘアアイロンのダメージの違い
まず、ヘアアイロンとパーマのダメージの違いですがまず毛髪のダメージは物理的ダメージと科学的ダメージに分かれます。
簡単にまとめるとこんな感じです。
物理的ダメージ | 科学的ダメージ |
|
|
このように毛髪へのダメージは様々な要因があるので髪の毛が傷んでるって一言で終わりますが実際はどうやって傷むのかで対策が全然違ってくるのです。
今回はヘアアイロンとパーマのダメージの違いなので主にヘアアイロンによる熱のダメージと、パーマ剤による薬品によるダメージの違いです。それを今回は説明をしていきます。
パーマの場合は薬剤のダメージ
まず、パーマのダメージについてですが美容室で使用されるパーマ液は以下の通りです。
パーマの種類
- チオグリコール酸 Wiki
- システイン Wiki
- システィアミ Wiki
- その他(サルファイト)
他にもたくさんありますが薬剤は大きく分けて3種類の薬剤が使用されています。
私達美容師はこの薬剤を使用して髪の毛の内部構造を変化させてパーマと言うウェーブを作るのが仕事です。
パーマのイメージ | |||
ビフォア | 薬剤1 | 薬剤2 | アフター |
パーマの原理はここではお話をしませんが簡単に言ってしまえば髪の毛を柔らかくして形付けまた固めるという作業を行います。
この時に毛髪に浸透させるためのアルカリ剤と言われる物が髪の毛の栄養分の流出させる原因です。
これがパーマの傷む原因なのです。
もっと言うとカラーもパーマも同じで施術した髪の毛には薬剤が残っているので自宅でのシャンプーするたびに毛髪内部で薬剤が悪さをして追加のダメージになるのです。
LINKヘアカラー後の1週間は使ってほしいおすすめシャンプー
また、最近のパーマの薬剤には保湿剤や質感向上剤がたくさん使用されておりパーマをやった方が質感が良くなるものもあります。
こういったパーマでは施術して2週間ぐらいは質感がかなり良いのですが実際は薬剤が毛髪に残っているので同じです
また、質感向上剤が抜けるので2週間したらパサついてきます。
このようにパーマによるダメージは髪の毛の中身がなくなって傷むので髪の毛に近い物を補給する事で何とかなります。
ヘアアイロンの場合は熱によるダメージ
以前にも記事にしましたが熱によるダメージは髪の毛が別の物質に変化してしまうのでもうどうする事もできません。
ヘアアイロンでのダメージは薬剤によるダメージよりも厄介なのでしっかりとしたヘアアイロンの使い方をしなければいけません。
ですから髪の毛が熱でダメージをしないようにするための工夫が必要なのです、過去に洗い流さないトリートメントの記事を書きましたが熱でダメージする原理は食パンでご紹介しましたね、それと一緒なのです。
熱で変化した髪の毛のカラー
前回はバターを焼く前に付けるか焼いた後に付けるかで毛髪が焼けるって言うお話をしましたがカラーも同じです。熱でダメージを受けた髪の毛も茶色に焦げていきます。
パンで例えるとこんなイメージです。
焼いてない場合 | 焼いた場合 |
LINK楽天レシピ |
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※どちらも好きです。
パンをこんがり焼いた後にイチゴジャムを塗るか、焼いていないパンにイチゴジャムを塗るかでイチゴジャムの赤色が見えにくくなりますよね?
髪の毛のカラーリングでも同じです。
熱を加えれば加えるほど髪の毛が炭化してしまいどんどん髪の毛が焦げ『ブラウン』と言う色が出てしまうようになります。
その為、私達美容師はカラーリングをする際に少しずつ毛髪のダメージや色味の抜け方によってコントロールをしていますが、熱によるダメージが進めば最後は茶色く焦げていくので覚えておいてください。
※パンと一緒です
パーマとヘアアイロンで作ったカールの違い
では、パーマとヘアアイロンで作ったカールやウェーブの違いは何が違うのでしょうか?
個人的にどちらも同じようなスタイルが作れますがパーマとヘアアイロンの作るスタイルは全く別物です。
これは主に使用するスタイリング剤で質感が変わってくるからです。
パーマの場合
パーマの場合は濡れた時に一番カールが出ますですからカールの質感が少し変わってきます。
その為少し強めのパーマを当てた場合はムースの方が綺麗にカールが出ます。これは以前ドライヤーの冷風の使い方で記事にしましたがパーマスタイルの場合は少し巻いた髪の毛よりも軽い質感になります。
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ヘアアイロンの場合
ヘアアイロンで巻いたスタイルの場合はハリが出たのような感じになります。
これはヘアアイロンでを使用するとキューティクルが綺麗に整う事とヘアアイロンでプレスされる形付される事によってスタイルにハリが出ます。
ヘアアイロンで巻く | ヘアアイロンのカール |
ヘアアイロンの場合はスタイルに制限がなく自由度があるので傷む原因さえ押さえておけば問題ありません。
ヘアアイロンとパーマのダメージ・まとめ
最終的にはヘアアイロンとパーマはどちらも傷むが正解なんです。
ヘアアイロンの場合はこれ以上傷ませない工夫が必要ですし、パーマの場合は美容室や自宅でのケアが必要です。
結果として物理的ダメージと科学的ダメージの違いなので傷み方が違うのですがそれぞれに合ったダメージケアをしていかなければいけません。
ヘアアイロンもパーマのそれぞれの良さがありますしどちらが良いというものではありません。
毛髪によるダメージとうまく付き合っていく事が大切であり髪の毛は一度傷んだら元の戻らないのでこれ以上傷ませない工夫と日々のヘアケアがとても大切です。
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