現在のシャンプーは大きく分けてアミノ酸系シャンプー・ノンシリコンシャンプー・オーガニックシャンプー・ボタニカルシャンプーいろいろな分野のシャンプーがあります。
様々なシャンプーが体にいいとか髪の毛にいいと言われてきましたが実はシャンプーってずいぶん昔から進化してないんです。
そのため10年前に販売されたシャンプーが未だに人気で10年間変わらず販売され多くのユーザーがずっと同じ物を使用しています。
イオニートシャンプーとかクイーンズバスルームとかもそうです。
イオニートシャンプーは20年以上人気のシャンプーでもこれ以上進化していません。様々な香りを付けたイオニートも販売されましたがどれも本家イオニートシャンプーの劣化版でしかありませんでした。
以前シャンプーの成分について書きましたが実際の所シャンプーの成分は配合できる割合が決まっているからもう進化しないんですよ。
また、シャンプーはもうこれ以上ないぐらいの完成度の高いシャンプーがもう何十年も前から販売されていてそれを超えるシャンプーが作れないんです。
シャンプーの成分の配合量が決まっていると言いましたがシャンプーに配合できる成分は薬事法である程度決まっているからです。
シャンプーは化粧品登録ならどれだけ配合できるか、医薬部外品ならこの成分をどれだけ配合できるなどもう決まってしまっているからです。
だから今後シャンプーは進化できないんですよ。
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シャンプーの成分
まず、シャンプーの成分から説明していきますがシャンプーの成分大きく分けると次の通りになります。
シャンプーの成分
- 1.洗浄成分
- 2.質感剤
- 3.有効成分
- 4.安定剤
- 5.香料&防腐剤
シャンプーの成分は裏のパッケージを見ればわかりますが多い順番に配合されています。
パッケージを見ると必ず水(精製水)が配合されますこの水の割合は6割~7割で大半を占めます。
その次に多いのが洗浄成分となる界面活性剤です。この割合が3割~4割でシャンプーはできていますので質感剤や安定剤は実際数パーセントしか配合されない事になります。
たった数パーセント油分が入るかシリコンが入るかだけでこれは実際使用しても良くわかりません。
ですから髪の毛の質感は洗浄成分でほぼ決定します。
洗浄成分と質感
洗浄成分を大きく分けると5種類ほどに分かれます。
洗浄成分
- マイルドな仕上がりのアミノ酸系
- 洗浄力の高い成分の高級アルコール系
- 保湿性の高い成分のベタイン系
- 安全性の高い石鹸系
- 質感の良いタンパク質系
洗浄成分については界面活性剤の記事で書いているので参考にしてください。
では、これらの成分の特徴を少し詳しく説明します
LINKシャンプーの洗浄成分(界面活性剤)を解り易く説明します
高級アルコール系のシャンプー
良く市販のシャンプーは高級アルコール系の物が多いからダメと言いますが洗浄力が高く安価になるので良く市販のシャンプーに使用されていますよね。
高級アルコール系の洗浄成分は洗浄力が高いのですが実は悪者ではありません。他の洗浄力の弱い成分に足りない力を加えてあげればなんら問題はありません。
美容室専売品の大手ミルボンのシャンプーは結構高級アルコール系のラウリル硫酸Naを使用していますが配合する割合が少ないのでダメージケアシャンプーなどでも配合する場合があります。
アミノ酸系の洗浄成分
アミノ酸系の洗浄成分は肌や髪の毛へ優しいという認知があると思いますがもっともアミノ酸系のシャンプーが優れているという訳ではありません。
アミノ酸系の洗浄成分の場合洗浄力が少なくワックスやスタイリング剤の成分が残り頭皮のトラブルにもなったりするのです。
ですからアミノ酸系100%で作られるシャンプーは少なく洗浄力を上げる為に他の洗浄成分を入れる事も珍しくありません。
肌に優しいからからといって頭皮の汚れをしっかり落とせないというリスクもあるんです。
LINK肌が弱い方におすすめの低刺激シャンプーとオーガニック
ベタイン系の洗浄成分
ベタイン系の洗浄成分は糖から作られる成分で砂糖を作る時と同じ甜菜から作られる成分です。
ベタイン系は保湿力のある成分で洗浄力が少なく髪の毛や肌のダメージが少ない事から多くのシャンプーに使われてきました。
でも洗浄力が弱いので髪の毛の汚れがいまいち取れないから他の洗浄力の強い組み合わせて使用されることが多くなりました。
現在ではアミノ酸系の洗浄成分と組み合わせる事が多くみられます。
石鹸系の洗浄成分
石鹸系の洗浄成分は安全性が高く洗浄力もまずまずあります。
現在でベビーシャンプーとか肌にトラブルがある方向けのシャンプーに使用される傾向がありますが石鹸系のシャンプーは髪の毛の質感剤や保湿剤が入っていないので髪の毛がごわつく傾向があります。
シャンプーのイメージ戦略と歴史
洗髪の初期
まず、髪の毛を洗うという事は昔から行われていました。
江戸時代初期ではシャンプーと言うものがなくコメヌカや植物油などで髪の毛の汚れを落とすというものでした。
石鹸で洗う文化
髪の毛を洗うという文化は徐々に芽生え髪の毛を洗うという事は石鹸で洗うという事でした。
このころ石鹸はアルカリ性で石鹸で洗うと髪の毛がごわつくという理由でお酢で髪の毛を引き締めていました。
この事により『酸リンス』って言う言葉が生まれました。
シャンプーの登場
オイルショックがあり石鹸を作る事が難しい時代になりました。この頃に合成シャンプーと言う物が生まれ現在のシャンプーの原型になります。
シャンプーが登場したと同時に毎日シャンプーしないと不潔と言うイメージ戦略が起こり『朝シャンプー』と言う言葉が生まれました。
この時代に生きていた方はいまだに毎日シャンプーをすると体に悪いからあまりしないという方も見えますがその通りです。
ここからイメージ戦略が生まれました。
弱酸性シャンプーのイメージ戦略
まず初めに高級アルコールの洗浄成分が悪者になりました。
シャンプーの洗浄成分は複雑なので単純に肌と髪の毛は弱酸性だからと言う理由とカラーリングやパーマを施術した髪の毛はアルカリ性に傾くから弱酸性に戻さないといけないという理由から弱酸性のシャンプーが大流行しました。
丁度この頃ベルジュバンスという施術方法がでて美容界では弱酸性がいいという認識でした。
アミノ酸シャンプーのイメージ
次に登場したのがアミノ酸系シャンプー。この頃からシャンプーと言えば弱酸性は当たり前でした。
でも世の中のシャンプーが弱酸性になったら何が差別出来るかと言えば『洗浄成分』です。
この時代から髪の毛の毛髪科学は進歩して現在のように髪の毛はなぜダメージが起きるのかが随分解明された時期でした。
この頃から洗う成分は髪の毛に優しくなければいけないという認識になりアミノ酸系のシャンプーがいいという事が徐々に芽生えました。
現在でもアミノ酸系の洗浄成分は髪の毛に優しいと言う方向でもありますが今後は分かりません。
ノンシリコンシャンプーの登場
市販でアミノ酸系のシャンプーが少し普及した頃に起こったノンシリコンブーム火付け役はレブールシャンプーだったと思います。
この頃美容界では洗い流さないトリートメントでシリコンで髪の毛がツルツルになるという時代で縮毛矯正もかなり普及した時代でした。
ただこのシリコンが当時は結構厄介で一度使うとパーマやカラーがうまくできないという問題が出ました。
特にハードスプレーに使用されるシリコンは髪の毛に均等につかない分カラーリングがムラになり易かった時代です。
市販のシャンプーもシリコンがかなり配合されておりこのシリコンが髪の毛や頭皮に残り悪影響を出した時代でもあります。
そんな中ノンシリコンシャンプーの登場で毛穴が詰まるという理由で現在でも人気のシャンプーです。
ただ、シリコンもその当時より進化していますし、現在ではインターネットで正しい情報が得られるのでノンシリコンだからいいとかシリコンだからいいとかいう時代はなくなってきています。
LINKノンシリシャンプーとシリコンシャンプーを比較しておすすめなのはどっちか
無添加シャンプーが指示される
時代に合わせてアレルギーを持っている方が多くシャンプーやボディーソープなどに含まれる成分が体に合わない方が多くなりました。
これは生活すべてにおける農薬や薬品からの害でアレルギー体質になってしまうのですがシャンプーやコスメに含まれる添加物が体に良くないとされて無添加シャンプーと言う物が流行りました。
ただ、無添加シャンプーの定義は旧指定成分(体に悪影響だった成分)が配合されていないシャンプーであったり添加物(保存料など)がされていないシャンプーが無添加シャンプーと言う販売の仕方に変わりました。
無添加シャンプーの多くは肌にトラブルになる原因の成分を配合していないように感じますが○○無添加と言う表記でごまかされているシャンプーも多くありました。
無添加シャンプーとは肌に優しいシャンプーではなく特定の成分が入っていないシャンプーとして多くでまわりました。
オーガニックシャンプーのイメージ
オーガニックシャンプーも無添加シャンプーと同じ肌のトラブルに悩む方を対象とされて販売されているシャンプーです。
オーガニックとは無農薬で育てた植物の栽培方法です。
オーガニックシャンプーは肌に良いとされる成分を配合する物の洗浄成分は全然こだわられていない物など多く存在しています。
基本的には肌に優しいように作られていますが安全と言う訳でもありません。それにオーガニックだから肌に優しシャンプーなんて全く関係ありません。
石油からつくられた合成洗剤だって石油は天然に取れる物だから自然由来の物なのです。
ボタニカルシャンプーのイメージ
現在ではオーガニックだからいいと言う理由がない事からボタニカルと言う物が増えてきています。
これは自然由来のと言う意味でも使用されますがボタニカルと付いたシャンプーの多くは天然成分が多く使われシャンプーもかなり良くなってきています。
ただし、オーガニックと同じく自然由来の成分を使ったらボタニカルで肌に優しいとは限らないのです。
現在のシャンプー事情
いろいろなシャンプーが多く登場して今後はどんなシャンプーが登場してくるのかわかりません。
シミを消すっていう化粧品が登場したように髪の毛のダメージを治すっていうシャンプーも出てくるのかもしれません。
ただ、私が言える事はイメージ戦略だったかもしれないけど一般販売されるシャンプーは数十年前より良くなりました。
ドラックストアでも1000円~1500円程度のシャンプーが売られるのが普通になったのでみんなの髪の毛や頭皮に対しての意識が変わって来たと思います。
今後はこうやってインターネットで情報が得られる時代なので本当に良い物が売られるようになるんだと思います。
まとめ
さてここまで話てきましたがシャンプーはこのような時代があってもイオにオートシャンプーとクイーンズバスルームシャンプーは全く関係なく販売されていました。
なんでかって、もう始めからそういうクオリティーだったからです。
薬事法の緩和が無い限り新しい成分を配合したシャンプーが販売され流行すると思いますがもう何十年も前からシャンプーって進化していないんですよ。
変わったのは世の中が本当に髪の毛に良い物を求めるようになったからです。